King Gnu、怒涛の2019年と『CEREMONY』の裏側を明かす

日本の音楽業界で「売れる」ということ

ー常田さんは、これまでのインタビューでもポップミュージックと時代性は切り離せないということを話してくださっていて。

常田 うん。

ーこれだけKing Gnuの音楽が今の人たちに刺さっていることに関して、King Gnuのどういうアティテュードが今のどういう時代性にハマっているのか、ご自身でどう捉えていますか?

常田 単純に音楽の強度が他のバンドより強いっていうのが……まあ、あるよね?

新井 ふふふふ、ウケる(笑)。

常田 音楽の強度というか、要するにメロディを取っても、アレンジを取っても……アレンジは、そんなに人は聴いていないんだろうけど。そういうところでの評価かなと。

ーアレンジは誰も聴いてない、という感覚、未だにありますか?

勢喜 全然ありますね。

常田 全然あるよ。100人中90人は聴いてないんじゃないかな。それは「広げる」というときにおいてですけどね。のど自慢大会みたいなものだからさ、日本の音楽業界は残念ながら。

新井 前のツアーで、理が「白日」の前のMCで、「噂の、超ゴキゲンなファンキーな曲いきます、『白日』」って言ったときに、笑いが起きて。俺はそのときに感じましたね。絶対ファンクだって、あのギターのリズムとかビートを聴いてたら。そうじゃない? 絶対ファンクじゃない?

勢喜 うん!

新井 笑いが起きるところじゃないでしょ?ってそのとき俺は思っちゃって。

常田 でもそれは、理がちょっと笑わせようとして……(笑)。

井口 「ゴキゲン」って言っちゃってるしね(笑)。

新井 え、ゴキゲンじゃない? 「白日」、めちゃめちゃゴキゲンなファンクでしょ?

勢喜 確かに!

新井 超アップビートだよ、あんなの!

勢喜 バラードと思って聴いてるヤツがいるっていうことがさ、ヤバイよなあって思う。

井口 でもいろんな聴き方ができる曲だからさ。頭で言ったらバラードじゃん。

常田 まあ、あれはバラードだよね。

新井 え? あれバラードなの!?

勢喜 マジで?

全員 (爆笑)。

常田 バラードじゃないと売れないからさ。

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