fox capture planが語る、コロナ禍でもライブで魅せるための試行錯誤

fox capture plan



fox capture planは、BTSなど最近流行っている曲をこう聴いている

―時代性の話でいうと、10月にYouTube配信された発売前試聴会の中で「Discovery the New World」について、「ブラックミュージックとポップスのリンクがこの曲に影響してるかも」という趣旨の発言がありましたが、具体的にどういった部分でブラックミュージックとポップスのリンクを感じていますか?



岸本:シティポップブームは、一過性のブームというよりももともとそういうシーンがあって、今はそれがメインストリームになっているんだなという気がしていて。米津玄師さんとかも、メロディーは日本的ですけどリズムの部分はブラックミュージックっぽかったり。BTSとかは完全にアメリカの方に向けてやっていて、「Dynamite」とかを聴くと、完全にブラックミュージックがメインストリームになっているのを感じます。

カワイ:BTSとかって、曲の構成がかなりシンプルで。日本のポップスはAメロ・Bメロ・サビが王道ですけど、最近はリックというか、1フレーズをごり押しするみたいな、よりフレーズのよさが重視されてる印象です。短いフレーズをずっと繰り返して、エモく仕上げていく、みたいな。作る方としては、そっちの方が楽かもしれないけど(笑)。



―ちなみに、最近は他にどんな音楽をチェックしてますか?

岸本:最近のイギリスのジャズはいろいろ聴いてます。Ezra Collectiveとか、めっちゃかっこいいなって。シティポップっぽいのでいうと、PREPとか。

井上:誰かが「『PRDR』はPREPの影響であの曲名になったんじゃないか」って言ってた(笑)。



―今年はfcpと近い系譜にいるGoGo Penguinがセルフタイトル作を出していて、fcpがセルフタイトル的な『Capturism』の後に『DISCOVERY』を発表したように、彼らも次の作品でエレクトリックな楽器を解禁したら面白いなって思ったりして(笑)。

岸本:彼らと前に対談をしたときに、e.s.t.へのリスペクトがすごく強いと思ったので、アコースティックのスタイルを続けていきそうな気はしますけどね。僕らはジャズがベーシックにありつつも、他のシーンのリスナーに向けてやってる部分が大きくて。それは日本にいるからそうなってるのかなと思ってるんです。



―今話していただいた時代感は、『DISCOVERY』にはどのような形で反映されていると言えますか?

井上:ブラックミュージックみたいなことで言うと、「不可思議のカルテ」のああいうなまったリズムは、これまであんまりやってなかったですね。一部のセクションだけ使ったりしたことはあったんですけど、1曲通してがっつり、ひたすらああいうリズムを繰り返すのは今回が初めてでした。



カワイ:シンセの音色とかは今の感じかなって。一昔前のシンセは、よく聴くフュージョンのリードっぽい感じだったりしたけど、「Sprinter」とかではよくEDMで使われる音色でブワーッとコードを鳴らしていて、普通のピアノインストバンドはこういうのを入れないと思うから、面白いかなって。何なら、ゴリゴリのEDMを3人でやるのも面白いかも(笑)。

―サウンド面に関しては、ミックスを担当しているエンジニアのSho Ueharaさんの存在も大きいと思うのですが、Ueharaさんとはどんなやりとりがありましたか?

カワイ:ちょっと前からリモートミックスをやっていて、特に今年はこういう状況なので、その技術が役立ったと言ってましたね。スタジオですげえいいスピーカーでチェックして、「いいじゃん」ってなっても、家で聴くと「あれ?」ってなったりすることもあるので、その意味で、各自がいつも聴いてるバランスでチェックできて意外とよかったなって。彼はエフェクトのかけ方が上手いので、僕らがやりたい感じをイメージ以上にやってくれるんです。いろいろアイデアを出してくれて、すごく信頼を置いてます。

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