ガンズ・アンド・ローゼズ結成秘話 アクセル・ローズを巡る当事者たちの証言

「明らかにクール」だったスラッシュ

クリス・ウェバー:ハリウッド・ローズは、ハリウッドのあちこちのクラブにレギュラー出演した。最初のギグは、オーファニッジ(1984年1月)だった。それからトルバドールや、マダム・ワンズ・ウエストでもやった。

トレイシー・ガンズ:イジーが、「マダム・ワンズ・ウエストで一緒にやらないか?」と声を掛けてきたんだ。そして「もちろんさ、一緒にやろうぜ」ということになった。昼間に出かけて行ってサウンドチェックなんかしていると、アクセルが自分でマイクの前に立ってシャウトしたのさ。俺は「こいつ、やるな!」と思った。奴の歌を聴いて初めて、アクセルと仲間になりたいと思ったんだ。

クリス・ウェバー:そして事件が起きたのは、ハリウッド・ローズがミュージック・マシーンでストライパーと共演した時のことだ。俺の記憶では、ステージでギターを振り回したらギターヘッドがアクセルにぶつかったんだ。そしたら彼がものすごい勢いで怒り始めてさ。多分、アクセルがキレやすいって思っているのは俺だけじゃないと思う。傷つきやすいくせに、キレやすいのさ。解雇されることはなかったが、バンドは分裂状態になった。

トレイシー・ガンズ:とにかくクリス・ウェバーがバンドから追い出されて、スラッシュが入った。俺とスラッシュが友だち同士だってことを誰も知らなかったのは、面白い話だけれどね。とにかく奴らは、スラッシュをハリウッド・ローズのギターとして迎え入れたんだ。スラッシュは明らかに見た目がクールだからな。だから引っ張られたのさ。


トルバドールでのガンズ・アンド・ローゼズのライブ、1985年6月撮影(Photo by Marc S Canter/Michael Ochs Archives/Getty Images)

スティーヴン・アドラー(Dr/ロード・クルー、ハリウッド・ローズ、ガンズ・アンド・ローゼズ):俺とスラッシュがサンセット・ブールバードを歩いていると、バカに目立つチラシが貼ってあったんだ。そこに映っていたヴォーカルとギターがめちゃくちゃクールでさ。それがローズ、つまりハリウッド・ローズのアクセルとイジーだった。それから俺たちはギャザリズへ出かけて行って、奴らのステージを観たんだ。

マーク・キャンター(スラッシュの幼なじみでキャンターズ・デリのオーナー):スラッシュとスティーヴンとは、何年も前からの知り合いだった。バンクロフト中学校で一緒だったのさ。その後何年か音信不通だったが、スティーヴンはロード・クルーでドラムを叩くことになった。そして、シアトルから引っ越してきて1週間かそこらのダフが、ロード・クルーに加入したのさ。

Translated by Smokva Tokyo

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE