「Reborn-Art Festival」が伝える、今の世の中に必要な「利他と流動性」

「Reborn-Art Festival 2021-22」における音楽、櫻井和寿と小林武史の共演

総合芸術祭「Reborn-Art Festival 2021-22」の音楽のパートで目玉企画となっているのが、櫻井和寿と小林武史によるライブイベント「ワン・バイ・ワン・プラス 〜10年目のフレームより〜」。8月29日、石巻に震災復興記念として新たに誕生した文化施設「マルホンまきあーとテラス」にて開催される。今年の3月11日に放送されたテレビ番組「音楽の日」(TBS)にて、櫻井と小林が牡鹿半島の「White Deer (Oshika)」の前でMr.Children「花の匂い」を演奏したことが、シンプルな編成で演奏したいと思うきっかけになったようだ。「花の匂い」は櫻井が父親を亡くしたことが影響して完成された1曲であるが、あの日番組内で、地震発生時の14時46分に1分間の黙祷を曲中に挟みながら演奏した様は圧巻で、場と時によって音に宿る感動が色を変える音楽の不思議を改めて感じさせられる演奏だった。「ワン・バイ・ワン・プラス 〜10年目のフレームより〜」の会場に入るためのチケットは限定600枚でプレミアムチケットとなっているが、U-NEXTにて生配信が決定しているため、全国どこからでもオンライン視聴できる。


櫻井和寿、小林武史

2017年開催時には「51日間、毎日どこかで音楽が鳴っているプログラム」と題して、そのタイトル通り毎日どこかのステージやアート作品の前でミュージシャンが演奏していたが、今年は密を避けなければならないために音楽イベントを積極的に開催することはなかなか厳しいそうだ。7月17日には「ap bank fes ‘21」の秋の開催予定も発表されていたが、新型コロナウイルスの収束の見通しが立たず、現時点では未定となっている。9月29日にはBank Bandにとって11年ぶりのアルバムリリースとなる、ベストアルバム「沿志奏逢4」が発売されるが、2枚組の本作にはまだCD化されていない「forgive」「MESSAGE -メッセージ-」「What is Art?」の他、これまでのライブ音源が収録されるとのことなので、Bank Bandや「ap bank fes」ファンはそのアルバムでライブ感を味わいながらコロナの収束を待ち続けよう。

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