Natural Lagが語る、ソロプロジェクトが「バンド」に変わった瞬間

―メンバー全員が顔になるバンドにしたいと仰っていたので、想太さんのもとへ3人が集結するまでのストーリーも伺いたいのですが、まず福田さんはどんな音楽活動を経てNatural Lagに辿り着いたのでしょう?

福田智樹(以下、福田):ちょっと特殊な遍歴なんですけど、最初は舞台の音楽を作る人だったんですよ。僕の作曲の師匠みたいな人がいて、師匠のもとで舞台音楽家としてプロ・デビューしたんです。その流れでラジオ局の音響も担当したりとか、わりと技術職的な仕事をしていたんですよね。ただ、小さい頃からギターを弾いていたので、そこからギタリストとしてプロの現場で活動するようになっていって、自分のバンドも5年ぐらいやっていて。それで気付いたら今に至る感じですね。


福田智樹(photo by Jumpei Yamada)

―アベさんはここまでどのようなストーリーを歩んできたんですか?

アベノブユキ(以下、アベ):僕はずっとアニソン系多めのバンドをやっていて、そのバンドでデビューしてしばらく活動していたんですけど、30歳を迎えるタイミングで「ベーシストとしての活動をもっと広げたいな」と思ってそのバンドを辞めたんですね。で、サポート業の仕事を広げていく中で出逢った方に「Natural Lagというプロジェクトがあって、そのメンバーを探しているんだよね」とお誘い頂いて。その時点で何年かサポートメインで活動していたので、そろそろまた新しいバンド活動を始めるのもアリだなと思って、初めましての人も多くて楽しそうだし、そのお話が来るタイミングと僕のメンタリティが変化するタイミングがちょうど重なったので、加入させて頂く事にしたんです。

―Louisさんのことは、TM NETWORKのサポートドラマーとして存じていたのですが、どのような経緯でNatural Lagに加入されたんですか?

Louis:小室哲哉さんとはずっと一緒にやらせて頂いていて、それ以外にもいろんなバンドのサポートをしていたんですけど、その中で自分でも作曲したり、編曲したり、いろんな音楽に関する活動をしていたんです。ただ、Natural Lagのようなバンド活動とはまったく真逆の畑で活動してきていたので、今回「バンドに参加しないか?」という話が来たときに「新しいことをやってみたら、いろいろ開けるんじゃないかな」と思いまして。「バンドか。この歳でやってみるか!」みたいな感じで入ってみたら、素晴らしいメンバーと出逢えたので、楽しく活動させて頂いています。


Louis(photo by Jumpei Yamada)

―地元の仲間同士で結成する流れがバンドのよくあるパターンだと思うんですけど、それぞれに全く違う音楽キャリアを積んできたメンバーが30代になったタイミングで「イチからバンド組むぞ」というストーリーって珍しいですよね。そこからして特殊なバンドなんだなと感じました。

花村:たしかに。

Louis:みんなそれぞれの畑があって、そこから「新しい世界を開拓しよう」と思って選択したと思うんですけど、それが「イチからバンドを組むことだった」というストーリーは面白いですよね。なので、Natural Lagは楽しみだらけなんですよ。

Rolling Stone Japan 編集部

Tag:

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE