「ETERNAL Art Space」で没⼊するデジタルアート、五感に訴えかける体験をレポート

再び映像が変わり、コードによる電脳空間、そして立体的なコンピュータの内部をビジュアル化した世界に突入してしまったようなRefik Anadolの描く世界へ。まるでAIの脳内をのぞいているような感覚というのが一番近い表現方法だろうか。自然物とは違う、これまで味わったことのない感覚になっていく。⼈間と機械が交差するところに創造性を⾒出し、デジタル化された記憶を先鋭的に視覚化、建築、ストーリー、⾝体動作の可能性を広げていく映像に、すっかり衝撃を受けた。


Photo: Shigeo Gomi


Photo: Shigeo Gomi

最後は、Rhizomatiksと演出振付家のMIKIKO率いるダンスカンパニーELEVENPLAYによる新作「ELEVENPLAY × Rhizomatiks JP」。身体性を持ったダンサーのモーションを幾何学的なアプローチを⽤いて空間に埋め込み、光と融合、動きの先に細分化した光が流れていく様子は、身体と光の一体感、そして人の動きの躍動感を持って感じさせてくれた。人間とデジタルの共存という大きなテーマを描いた他にはない表現だった。


Photo: Shigeo Gomi


Photo: Shigeo Gomi

全8作品。わずか50分足らずとは思えない圧倒的な情報量と五感に訴えかける体験。これはまさに、大きなスクリーンと立体的な映像演出、サウンドスケープが揃ってこその体験であるといえる。期間中に現地でこの体験を味わうことは、この先の未来をどう生きるのかを自問自答するための一助となることだろう。



<イベント情報>

「ETERNAL Art Space(エターナル アート スペース)」

日程:2022年3月12日(土)〜20日(日)
時間:11:00〜21:00 / 1日7回上映
1回目:OPEN 10:40 / START 11:00 / CLOSE 11:50(50分)
2回目:OPEN 12:10 / START 12:30 / CLOSE13:20(50分)
3回目:OPEN 13:40 / START 14:00 / CLOSE14:50(50分)
4回目:OPEN 15:10 / START 15:30 -CLOSE16:20 (50分)
5回目:OPEN 16:40 / START 17:00 -CLOSE17:50 (50分)
6回目:OPEN 18:10 / START 18:30 -CLOSE19:20(50分)
7回目:OPEN 19:40 / START 20:00 / CLOSE20:50(50分)
人数:1回40名限定
場所:パナソニックセンター東京 Aスタジオ(〒135-0063 東京都江東区有明3-5-1)
料金:一般 2000円 高校生/大学生 1500円 / 中学生以下無料
※イベントの詳細はオフィシャルサイトにてご確認をお願いいたします。
主催:一般社団法人MUTEK Japan
協力:パナソニック株式会社
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京【大規模文化事業助成】
URL:https://eternalart.space/

Rolling Stone Japan 編集部

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