edhiii boiが語る、ラップとの出会い、SKY-HIの導き、音楽への愛情

「(自分と)近い歳の子に聴いていただけたら嬉しい」

―今出ている曲の中だと、自分で一番「やってやったぜ」と思える曲はどれですか?

edhiii boi:「118」です。



―ああ、やっぱりそうなんですね。「118(edhiii boi, SOTA, Novel Core)」のedhiii boiさんのパートは圧倒的なかっこよさがあるなと思います。

edhiii boi:最初はすごく色々不安で。(Novel)Coreくんもすっごいモテてるし、SOTAくんだってBE:FIRSTだし、「自分が入っていいんだろうか」って。Coreくんに相談したらアドバイスを送るよって言ってくれて、それで「15歳をなめんなよ」「甘く見んじゃねぇぞ」「子どもじゃねぇんだ」みたいな歌詞がウワーってきて(笑)。普段現実とか今のことを書いてるのにこんな歌詞を書いていいんだろうかとも思ったんですけど、初めて挑発的なラップを書きました。今聴いてもいい曲を書けたのかなと思いますし、自分でも相当気に入ってます。

―「118」のリリックもそうだけど、edhiiii boiさんの考え方って、どういう人、もしくはどういう出来事に影響を受けて、自分のマインドが形成されていったと思いますか。

edhiii boi:うーん……。

―すごく成熟しているなと思うところがたくさんあるし。

edhiii boi:なんていうか……音楽を作ってるときや歌ってるときは、本名の自分ではなくて、もう一人の誰かじゃないけど、ちゃんと「edhiii boi」になってるのかな。そこはちゃんと分けたいというか。でもこの「edhiii boi」という名前がつくまでは、それがわからなかったので自分でもすごく苦しかったし、やっぱり理解されづらかったし。

—理解されづらい、というのは?

edhiii boi:たとえば友達と遊んでるときに、いきなり「曲を書きたい」と思ったら公園で遊んでいても、すぐにイヤホンしてパソコンを開いて曲を作っちゃうんですよ。みんなでご飯を食べに行ってても、「ちょっと帰るわ」みたいな感じで曲を作ったり。絶対今じゃないだろうっていうタイミングで、いきなり携帯を出して思いついたメロディをボイスメモに入れちゃうとか。空気読めない子って思われてて。何かしら音楽のことをずっと考えて生きているし、何をするにもずっと音楽なので。そこで理解がされづらいときはありましたね。

―本当に、音楽を作るべくして作ってる人なんだなと、今日のお話のいろんな点から思います。edhiii boiさんの曲を、どういう人に聴いてもらえたら嬉しいなと思いますか?

edhiii boi:近い歳の子に聴いていただけたら嬉しいなって、最近になってもっと強く思うようになりました。自分の書いてることは「今」なので、歳が近い子が聴くと、同じようなことを思ったり、「そうだよね」っていうものがあると思うので。このあいだ、同じ年齢の子が「僕はサッカーをしてます」ってメッセージをくれて。ラッパーとサッカーで、ゴールは全然違うけど、追いかけているものがあるんだったらお互い頑張っていきたいよね、ということを思って。そういうのは大事にしていかないとなってすごく思いました。

—edhiiii boiさんの音楽って、親が自分のティーンの子どもに聴かせたいヒップポップでもあるなと思います。前向きで、自分と向き合って誠実に進み続けることをポジティブに歌ってて。

edhiii boi:“Smokeや酒はNO”って(笑)。

―そうそう(笑)。でもたとえば20〜30代の人らとも同じ土俵に立てるのは、やっぱりラッパーとしてのスキルとかっこよさがすでにしっかり確立しているからで。特殊なポジションにいるなと思います。4月からは高校生になられたわけですけど、リリックの内容はこれからどうなっていきそうだなと思っていますか?

edhiii boi:上京してきたので、自分の変わった環境を書きたいなと最近は思っています。たとえばエスカレーターって、関西だと右側に寄るけど、東京って左側じゃないですか。面白いなって(笑)。そんなことでいいと思うんですよ。新しい自転車買ったこととか。そういう日常的なことを書きたいなと思いますね。

—日常を綴り続けることで、年齢も経験も重ねるごとに自然と作品にグラデーションが出てきそうですよね。今後の作品も活動も、すごく楽しみにしています。

edhiii boi:ありがとうございます!

<INFORMATION>


「NO -remix- feat. TAIKI」
edhiii boi
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