「ツタロックDIG LIVE Vol.10」開催、次世代を担う10組のバンドが生み出した熱気

ヤングスキニーと同様に「vol.8」に引き続いての登場となったマルシィは4つ打ちビートをもった「プラネタリウム」「最低最悪」の2曲から入ると、ストラトキャスターの伸びやかなクリーントーンをキーにしたギターフレーズや、スモーキーかつ掠れ気味な吉田右京の声色が、会場に染みていくのが伝わってくる。


マルシィ(Photo by 大橋祐希)

「前回出させてもらったときは、有観客でやるのが1年ぶりくらいのタイミングで久しぶりだった。とても印象深いライブだった」と語るが、この約1年ほどの間にファーストアルバムを発表し、7月にはワンマンライブツアーを回っているタイミングだった。

前回「Vol.8」とおなじく「絵空」で締めるのは同じ、だがあの時よりも「マルシィ」らしさがよりグッと表現されたライブであった。

ライブも終盤へと差し掛かり、COSMIC STAGEを締めるのは、2020年12月7日に結成してからわずか1年ほどでシーンから注目を集め、平均年齢19歳となんとケプラよりも若いという4人組バンドyutori。メンバーの受験のために本格的なライブ活動は2021年10月以降からというアナウンスもあったほどだ。


yutori(Photo by 大橋祐希)

マイナーキー主体のコード感、寂しさ・やるせなさを露わにした歌詞、紅一点のギター・ボーカル佐藤古都子のハリのある歌声とも相まって、どこかヒリついたムードとなってこの日は表現されていた。「ショートカット」「音信不通」「キミニアワナイ」「スイミー」「煙より」「君と癖」の6曲。そのすべてが真っ新なギターロック、彼女らの純真さに触れた30分だった。

Rolling Stone Japan 編集部

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