中島みゆき『世界が違って見える日』、プロデューサー瀬尾一三と紐解く

中島みゆき

日本の音楽の礎となったアーティストに毎月1組ずつスポットを当て、本人や当時の関係者から深く掘り下げた話を引き出していく。2023年3月は中島みゆき・瀬尾一三特集。ゲストに瀬尾一三を迎え、1カ月間に渡り特集していく。今週はPART2。中島みゆき44枚目のオリジナルアルバム『世界が違って見える日』の後半を紐解いていく。

田家:FM COCOLO J-POP LEGEND FORUM案内人田家秀樹です。いま流れているのは中島みゆきさんの「童話」。今月2023年3月の特集は、中島みゆきと瀬尾一三、2023。前半2週がみゆきさんのアルバム『世界が違って見える日』、そして後半2週が『時代を創った名曲たち ~瀬尾一三作品集 SUPER digest~』全曲のご紹介。瀬尾さんが4週間、全曲について語ってくださいます。こんばんは。よろしくお願いします。

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瀬尾:こちらこそ。

田家:今日はアルバムの6曲目からということになりますが、アルバムの全曲いつもちゃんと揃った形で瀬尾さんのところにくる?

瀬尾:デモテープを1日か2日間に分けて全部録って、それをまた僕が持ち帰ってレコーディングまでに1~2週間くらいもらって、それから録り始めるんです。考える時間は2週間くらいもらいますけど、10日か2週間くらい。

田家:2週間しかない?

瀬尾:うーん、まあだいたいそのぐらいでやります。

田家:今日はこの曲をやろう、この曲をやろう、と決めていくんですか?

瀬尾:自分で録る順番を決めていったり、1日に2曲とか録る時もあるので、あまり声を張り上げる曲を2曲続けると良くないかなと思うので、テンポの早い曲とゆっくりの曲で2曲を録ったりとかしますね。

田家:その時に、レコーディングの日にちとミュージャンとかも決めたたり。

瀬尾:そうです。それを決めて決まった上で、このミュージャンの時にこれをやってとかっていうのもあるので。

田家:そういうやりとりは今までと変わらない。でも、この『世界が違って見える日』っていうタイトルは、今までと違う何かがあるような気がする。

瀬尾:先週も言いましたように、(中島さんが)最後まで教えてくれなかったので、何を出し惜しみしているんだと思いながら、出てきたら、あれぇっていう感じで(笑)。

田家:でも世界が違って見えたって人は世界中にたくさんいらっしゃるでしょうからね。

瀬尾:それが能動的だろうが受動的だろうが、やっぱり変わっていくのは個々というか、感じ方とか変わって見えるのは個人によって全然違うわけじゃないですか。能動的だったら楽しいことがあって、気分がよいし、受動的だったら世の中的なことで気が落ち込んでいくとかもあるだろうし。それは個人個人によって違うと思うので。

田家:今まで曇ってたのが晴れて見える人もいるわけですよね。

Rolling Stone Japan 編集部

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