w.o.d.が語る新しい挑戦と手応え、『BLEACH』から受けた影響

─ライブについても触れると、8月10日(東京 恵比寿ガーデンホール)、17日(大阪 梅田CLUB QUATTRO)にワンマンツアー『バック・トゥー・ザ・フューチャーV』を開催されますが、どんな内容を考えていますか?

サイトウ:今年はスプリットツアーとか自主企画で対バンを呼んでライブをしたんですけど、やっぱりワンマンと違うんですよね。それこそ『TOUCH THE PINK MOON』はパーティを作りたかったので、演出がかってる感じでやった。でもワンマンってなると、ただただライブを観てもらいたいんですよね。それに「STARS」が出たタイミングでもあって、改めて自己紹介をできるような場になればいいなと思っていて。良い音で、でかい音で、変わらず俺らのライブがちゃんとよくできたら、楽しくなりそうやなって思います。

Ken:あとはワンマンだからこそ、いろんなw.o.d.の側面を見せられる場ではあるよね。

サイトウ:うん、そういう意味でも楽しみですね。ちゃんとストーリーを意識したセットリストでライブをやれる。完成されたライブは、演出がゼロでもカッコいいじゃないですか。前に、シガー・ロスのライブを東京ガーデンシアターで観た時は、壮大な映画を観ているようで、MCもほとんどないんですけど、ボーカルのヨンシー・ビルギッソンがマイクから離れた距離で歌い始めたり、曲間の歩いてる音まで聞こたりして、それも込みでライブになっている。それがすごかったんよな。

元良:知り合いが2日連続で観に行った、と言ってた。

サイトウ:いや、行ける! ほんまにすごかった。そういう世界観を作れるのは、ワンマンならではやと思うので、俺ららしいやり方で臨みたいと思います。

─今回の「STARS」もそう、ライブの規模も年々大きくなっているのもそう、どんどんw.o.d.はアーティストとしてステージが大きくなっていくと思いますが、理想の見られ方ってありますか?

サイトウ:俺はもてはやされ過ぎたくないな。自分らがちゃんと等身大のままでおりたいなと思います。そっちに合わせないようにしたいなって。

─Spotifyで配信している『w.o.d.のとりくんラジオ』で、「僕もw.o.d.のようなバンドをやりたいんですけど、1発目に買う楽器はどこのメーカーがいいでしょうか?」みたいなお便りが最近はたくさん届いていて。w.o.d.を見て音楽をやりたいと思うフォロワーが増えてるのは、めちゃくちゃいいですよね。

サイトウ:うんうん、めちゃくちゃ嬉しいですね!

Ken:軽音学部でコピーしてる、ってメッセージも来るよね。

元良:エゴサをしていると、俺たちじゃないw.o.d.の出演の情報が出てきますね。あれ? 20分だけのライブなんてあったっけ?みたいな(笑)。

サイトウ:(コピーバンドで)バンド名がそのままのタイプね(笑)。フェスとかに出ても、最近は後輩のバンドとかから「w.o.d.が大好きなんですよ!」と言ってもらえる機会が増えてきて、単純に嬉しいですね。「まじか」と思うし、でも自分もそうやったもんなと思って。

元良:そうそう! 自分がそうだったことを思い出すよね。

─好きなバンドのコピーをやってみて「あれ? 俺たちw.o.d.にちょっと近づいてるんじゃね?」みたいな、そういう瞬間とかそういう気持ちで、バンドに夢中になっている子たちを見ると、胸が熱くなりますよね。

サイトウ:ね! ほんまにそう。SIX LOUNGEとのスプリットツアーの時も思いましたけど、年月が過ぎてロックがまた新しくなってきてる気がするんですよね。歴史の中にあるロックじゃなくて、新しいイチジャンルとしてのロックみたいな捉え方を、若い世代はしていたりして、それがめっちゃ面白いんですよね。

元良:むしろそっちの方がメインストリームだからね。

サイトウ:ナチュラルなんですよね。変に歴史みたいなこととかを考えずに、ただガーン!と鳴ってる音を聴いて「カッケー!」となってるのがね。

元良:ロックの歴史とか系譜を知っていても、知らなくてもいいもんね。

サイトウ:そうそう。ロックの本質ってそんなややこしいことじゃなくて、ただガーンって鳴らした音がカッコよくて、それを聴いてバーンって気持ちが上がるみたいなことやと思うんで、むしろすごくいいなって思います。

─これからバンドを組みたい子が、w.o.d.に憧れる気持ちはすごく分かるんですよね。生感のある音を鳴らし続けているスリーピースだからこそ、「この楽器とこの機材があれば、俺もこんなカッコいいバンドに近づけるんじゃないか」と思えるというかね。キッズにとっては、憧れをくれるバンドだと思うんですよ。

サイトウ:うんうん。ニルヴァーナを見て、バンドを始めた人がどんだけおるかって話ですよね。3人やのにカッコいいみたいな。そうなれてるのは嬉しいね。

元良:それで言うと、フレーズを作る時も、誰でもできそうなことでカッコいい音を作りたいと思ってます。だからこそ難しいですけどね。誰もがやってることで個性を出すのって超大変なことだから。うん……頑張らなきゃいけないっすね!



<リリース情報>



w.o.d.
「STARS」
2023年7月9日(日)デジタルリリース
https://wodband.lnk.to/STARS

<ライブ情報>

ONE MAN TOUR "バック・トゥー・ザ・フューチャーⅤ"
2023年8月10日(木)東京・恵比寿ガーデンホール
OPEN 18:00 START 19:00
2023年8月17日(木)大阪・梅田CLUB QUATTRO
OPEN 18:00 START 19:00
TCIKET:前売り 4600円(D別)
オフィシャル東阪統一最終先行(抽選)
受付期間:7/9(土)12:00~7/10(月)23:59
受付URL:https://w.pia.jp/t/wod-tour23/
チケット一般発売(先着)
取り扱いプレイガイド:チケットぴあ/イープラス/ローソンチケット
販売開始:2023年7月15日(土)10:00~
※予定枚数に達し次第販売終了となります

w.o.d.オフィシャルサイト https://www.wodband.com/

Rolling Stone Japan 編集部

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