デュラン・デュランが語る名曲の再解釈、アンディ・テイラー復帰の可能性「席は空いている」

Photo by Stephanie Pistel

 
デュラン・デュラン(Duran Duran)は先日発表したニューアルバム『Danse Macabre』で、ビリー・アイリッシュやローリング・ストーンズ作品のオリジナリティあふれるカバーバージョンに挑んだ。バンドのフロントマンであるサイモン・ル・ボンが、最新作や元メンバーのアンディ・テイラーの再加入など、バンドの将来構想について語った。


デュラン・デュランのニューアルバムが、悪、ゴシック、不気味をテーマにした理由を、サイモン・ル・ボンに問うのは間違っている。「サイモン・ル・ボン」を直訳すると「善良なサイモン」という意味だからだ。「そんなくだらないアイディアは、絶対に俺のではない」と、イギリスの自宅でZoomを通じたインタビューを受けたサイモン・ル・ボンは、ジョーク混じりに話す。「第一に俺は、ハロウィンを楽しむようなタイプの人間ではない」と彼は続けた。「自分の誕生日の10月27日に近いしな。ハロウィンよりも自分の誕生日を祝う方が大切だ」と話すル・ボンは、俺がデュラン・デュランの中心だと言わんばかりに、しばらく沈黙した。

「ちょっと皮肉が過ぎたかな。俺だって、ハロウィンがどれほど重要かは分かっているよ」。

もちろん、その通りだろう。だからこそ、ニック・ローズ(Key)とジョン・テイラー(Ba)がハロウィンをテーマにしたアルバムを作ろうと提案した時に、ル・ボンも話に乗ったのだ。ニューアルバム『Danse Macabre』は、ル・ボンの65回目の誕生日である10月27日にリリースされた。本作には新曲3つとバンドの隠れた名曲3つのリワークに加え、ビリー・アイリッシュ、ローリング・ストーンズ、スージー・アンド・ザ・バンシーズらの曲を、オリジナリティに満ちたイメージで再解釈したカバーも収録されている。



「カバー曲の一部は、ラスベガスでのコンサート向けに用意したものだった」という。バンドは、2022年にラスベガスでハロウィン・コンサートを行っている。「それが今回のアルバムを作るきっかけに繋がっていると思う」。

アルバムには、多くの著名なゲストも迎えている。まずはル・ボンの提案により、オリジナル・メンバーのアンディ・テイラー(Gt)が参加し、多くの作品でギターを弾いている。さらに、テイラーの後任だったウォーレン・ククルロも数曲に参加した。テイラーとククルロは、タイトルトラックで共演を果たしている。1986年のヒットアルバム『Notorious』を共同プロデュースしたナイル・ロジャースも、新曲「Black Moonlight」で再びデュラン・デュランと組むことになった。トーキング・ヘッズの「Psycho Killer」のカバーには、マネスキンのヴィクトリア・デ・アンジェリスが加わり、曲をファンキーに仕上げている。

『Danse Macabre』が自ら言い出したアイディアかどうかは別にして、ル・ボンは「難なくニューアルバムに取り組む足がかりを掴んだ」とローリングストーン誌に語っている。

Translated by Smokva Tokyo

 
 
 
 

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