音楽を「撮る」ことの意味、愛だけではなく「手法」や「哲学」の大切さ

インタビューの中で気づいた、会話の醍醐味

ハタ:矢島さんがこの仕事を続ける理由は?

矢島:私は中学生くらいの頃から、音楽そのものや、音楽雑誌のインタビューとかに、人生の迷えるときのヒントや思考の出口をもらい続けてきた気がしていて。いまも自分自身がインタビューするときに「ヒントをもらいたい」みたいな気持ちはありますね。人生のステージによっても、時代によっても、悩みや思考の巡りは尽きないから。「今、このことについてみんなどう考えているんだろう」「こういうとき、あの人はどう考えたんだろう」みたいな、生き方のヒントや考え方のかけらを回収して、それを発信する作業が自分のライフワークになっているのかなと思ったりします。

ハタ:すごく面白いインタビューって、めっちゃヒップホップじゃないですか。ヒップホップというか、リアルですよね。何かをほじくり出そうとして、ハプニング的に言葉が出てきて、それに本人がまた気づいて、みたいな。

矢島:インタビューの醍醐味のひとつはそれだと思います。私が言葉や質問を発して、それに相手の脳が反応して、本人も思いもよらないことが口から出てくるみたいな。そこで本人も予想してないくらいのパンチラインが出てくることもあるし。インタビューに限らず、それが会話の醍醐味ですよね。

ハタ:それでいうと、映像のドキュメンタリーってやっぱり面白いなと思っちゃうんですよね。表情とかは、もしかしたら写真の方が鮮明に頭に残ったりするかもしれないけど。自分が映像を回して何か聞き出すということをやったら、何を聞くんだろう、どういうことを引き出せるんだろうって、最近めっちゃ思ってます。

矢島:やってくださいよ! ハタさんのドキュメンタリー映像、見てみたいです。絶対にいいものを作られる気がします。なんなら一緒にやりたいです!

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