Da-iCEが語る音楽ルーツ、コンセプトEPで白黒つけたかったものとは?

-そして、2022年は新作EP『REVERSi』から本格的に幕を開けるわけですが、本作がこのタイミングでリリースされるということは、先程お話頂いた激動の中で制作していたわけですよね?

工藤:正解です(笑)。なので、ひたすら追われていましたね。想太もそうですけど、有り難いことにタイアップも頂いたりしていたので、必然的に〆切があるので、それに追われながら頑張っていました。ただ、我々はわりとせっかちなタイプなんで、それぐらいの環境のほうが良いという考え方もあって。その中で出来る最大限のことはやったつもりですし、自分でも良い作品に仕上がったなと感じています。

-本作『REVERSi』はCONCEPT EPになっていますが、どんなイメージや過程があって完成した作品なんでしょう?

工藤:そもそも1年ぐらい前に「今年の方向性どうしようか?」みたいな打ち合わせがありまして。そこで楽曲や衣装など全体的な方向性を決めていったんですけど、楽曲に関しては「CITRUS」のヒットもあったので、バンドサウンドというか、フェスや対バンイベントに出演したときに勝てるような曲だったり、ワンマンライブにバンドを入れるときにバリエーションが増えるような曲を目指していこうと。そうして生まれていった楽曲群が今回のEPに収録されているんです。あと、タイトルの『REVERSi』は「白黒つける」というメッセージと「人にはいろんな面があって、白い面もあれば黒い面もあるんだよ」という意味合いを込めているんですけど、Da-iCEというグループ名も白黒あるサイコロをイメージして付けられているので、僕ららしい良いテーマだなと思って。それをコンセプトに今作は制作していきました。



-たしかに『REVERSi』という言葉に相応しい楽曲群だと思います。

工藤:当初は『オセロ』にしようと思っていたんですけど、使えなかったんですよね。

花村:商標登録の関係で(笑)。

工藤:それで、オセロの別名『REVERSi』にしたんです。そもそもなんでこのタイトルにしたかったと言うと、本当に「CITRUS」をたくさんの方に聴いて頂けたんですけど、あの曲はDa-iCEにとってひとつの側面でしかないんですよね。それを提示したかったのと、当時「CITRUS」をもってしてもアプローチできないものがあったりして悔しい想いをしていたんです。なので、いろんなところに対して「白黒つけたいな」という気持ちもあったりして。そういう様々な意味を総括して『REVERSi』が良いんじゃないかなと思ったんですよね。

花村:世の中のすべては表裏一体で、正義も立場が変われば正義じゃなくなるじゃないですか。分かりやすく『ONE PIECE』の世界で例えると、あの作品はルフィが主役ですけど、ルフィは海賊だから世間的には海軍のほうが正義になるわけですよね。でも、あの物語で描かれる側面ではルフィたちが正義で海軍は悪になるんです。それと一緒で、何においても立場が変われば捉え方や景色も変わっていく。このテーマは楽曲に反映させやすいんじゃないかなと思ったんですよね。

Rolling Stone Japan 編集部

Tag:

RECOMMENDEDおすすめの記事


RELATED関連する記事

MOST VIEWED人気の記事

Current ISSUE