Da-iCEが語る音楽ルーツ、コンセプトEPで白黒つけたかったものとは?

-その結果、大傑作が完成しました。テーマ性もそうですけど、楽曲ひとつひとつに対する音楽的アプローチに関しても攻めきった内容になっていますよね。Mr.Childrenで例えるなら『Atomic Heart』レベルの勝負作。

工藤:Mr.Childrenで例えるなら、僕的には『深海』ぐらいまで突き詰めた感覚があります(笑)。良い意味で「CITRUS」によってグレーゾーンのリスナーの皆さんに振り向いてもらえたので、その方々に「僕らはダンス&ボーカルグループですけど、こういうアプローチも出来るんですよ。ボーカルの振り幅的にもこんなことまで出来るんですよ」というところを知ってほしかったんですよね。そうなると、必然的にこういうバリエーションになるっていう。

-ゆえに「Kartell」のような振り切れた楽曲も出来たわけですよね。

工藤:そうですね。「CITRUS」の直後に「いろいろ思うところがあったことを曲にしてやろう」と思って、いろんな夏フェスとかイベントにバンドを引き連れて参戦して、対バンで勝ちにいく為の必殺技として使える曲を作ろうと思って着手したんです。野外のステージに我々5人が立っていて、その後ろでバンドが演奏していて、ボーカルがめちゃくちゃシャウトしているヴィジョンをイメージして創り始めました。

花村:「Kartell」はめちゃくちゃ攻撃力が高くて。それこそ「夏フェスで盛り上がる曲」のコンペがあって、僕も含めてみんな「Clap and Clap」みたいな曲を提出していたんですけど、大輝くんは明確に違う方向性でこの曲を提示して、僕たちのフェスのイメージをぶち壊してくれたんですよね。ダンス&ボーカルグループで夏フェスに似合う曲と言えば、爽やかな夏のイメージだったんですけど、そうじゃなくて「ダンス&ボーカルグループだからこそバンドがやるような最上級のロックをやろうぜ」という熱い想いを感じさせてくれて、歌詞も含めてめちゃくちゃ強い曲だったので、レコーディングもめちゃくちゃ気合い入れて歌いましたね。結果、めちゃくちゃ良い歌になったと思います。

Rolling Stone Japan 編集部

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