ミッキー吉野70歳記念アルバムをプロデューサー・亀田誠治と語る



田家:選曲と人選の面ですが、アルバムをこの曲で始めようというのは早めに決めていたんですか?

亀田:この曲で始めようというのは初期の段階で僕の中では決まっていました。なぜかと言うと、「The birth of the odyssey」と「Monkey Magic」を一般の方々は切り離して考えている。当時『西遊記』のドラマで使われていたのが“アチャー”のイントロだったからなんですけど、ミッキー吉野さん的には「これは組曲だ」と熱く僕に語ってくれたんです。とは言え、「Monkey Magic」の得ている市民権というか、キャッチーなパブリックイメージがあるので「The birth of the odyssey」もかっこいいんですけれど、ちゃんと聴いてもらうためにはどうしたらいいんだろうと考えたときに、アルバムの1曲目に持ってきて、セットで聴ける環境設定をすることを考えました。

田家:で、JUJUさんに歌ってもらうと。

亀田: 2019年の日比谷音楽祭に実はゴダイゴという形でミッキー吉野さんとタケカワユキヒデさん2人に登場していただいて演奏してもらったんですけど、その中のナンバーに「Monkey Magic」が入っていて。そのときに僕のアイディアでJUJUさんとコラボレーションをしてもらったんです。僕自身は今までJUJUさんとは何曲も作ってきていましたけれども。

田家:曲もお書きになっているわけですもんね。

亀田:JUJUさんがとても楽しそうに「Monkey Magic」を歌っていたんです。これを再現したいなと。とにかくこのアルバムで1番大事にしたかったのはfeat.ボーカリストやfeat.アーティストが豪華というだけではなく、feat.されたアーティストがミッキー吉野さんの音楽、ゴダイゴやザ・ゴールデン・カップスの音楽であったり、みんながオリジネーターミッキーさんのことをリスペクトしている、そこへの愛があるのを大前提にするということです。それだけがミッキーさんと僕との間で交わした約束で。そのときに「Monkey Magic」をステージ上で楽しんではしゃいでいたJUJUさんの姿を走馬灯のように思い出してフィーチャリング・ボーカリストとして参加してもらいたいと思いました。アルバムの初期の段階でレコーディングをしたんですけど、レコーディングメンバーも日比谷音楽祭で一緒に演奏したメンバーたちにフォーカスを当てて。

田家:本当に気心の知れた人たちで、佐橋佳幸さん、河村”カースケ”智康さん、斎藤有太さん、皆川真人さん、山本拓夫さん、西村浩二さん、村田陽一さん、そこにミッキーさんも加わって、亀田さんも演奏していますね。

Rolling Stone Japan 編集部

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