吉田拓郎の軌跡を辿る 歴史を変えた曲「結婚しようよ」から名コンビ誕生まで



お聞きいただきましたのは、70年10月発売の1stアルバム『青春の詩』から「今日までそして明日から」でした。デビューしたときはエレックレコードというインディーズの会社だったんですね。関西には、URCという関西フォークの拠点のようなインディーズのレーベルがありましたが、エレックは東京の会社です。元々はギターの教則本を作っていた会社なんですが、自分たちもレコード会社を作ろうということで、第1号はDJの土居まさるさんの「カレンダー」という曲だったんですね。それまで業界との繋がりがなかったところだったので、割と自由にいろんなことができた会社でした。

エレックからオリジナルアルバムが2枚、ライブアルバムが1枚発売されていますが、エレックの2枚目のアルバムが出る前に、拓郎さんはCBSソニーに移籍しました。エレックはレコード協会に加盟していなかったので、著作権での印税が発生していなかった。それに気がついた拓郎さんは、やっぱりここじゃない、とメジャーなCBSソニーに行って、シングルの1作目「今日までそして明日から」がカットされました。

「イメージの詩」、「今日までそして明日から」は、誰もが思い当たる自問自答の歌。そして、「青春の詩」の素直さ。それに加えて、拓郎さんは明るかったんですね。それが最大の魅力といってもいいでしょう。当時、どんなステージをやっていたかお聞きいただきます。1971年6月発売、ライブアルバム『よしだたくろう・オン・ステージ!! ともだち』の中から「もう寝ます」。

Rolling Stone Japan 編集部

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