吉田拓郎の軌跡を辿る 歴史を変えた曲「結婚しようよ」から名コンビ誕生まで



このライブアルバムは衝撃でした。ステージのMCがそのままレコードになっている。しかも、こんなに自由で楽しいコンサートがあるんだという「イメージの詩」とは違うインパクトで飛び込んできました、こんなに型破りな若者がいるんだ。拓郎さん当時25歳。デビューが24歳ですからね。デビューした1970年、一番売れていた人が、藤圭子さんです。年間売上アーティスト第1位。アルバムも藤圭子さん。

どこかどんよりしていた。業界の空気もそうだったんですけど、世の中の空気が重かった。それは60年代の終わり、70年代初めの学生運動で若者たちが世の中に対して立ち向かったものの打ちのめされてしまった。その空気が世の中に蔓延していたんですが、その空気を拓郎さんが振り払ってくれたんですね。ライブアルバム『よしだたくろう・オン・ステージ!! ともだち』はそんな1枚でありました。

そういう時代に新風を送り込んだ決定打になった曲をお送りしようと思います。歴史を変えた曲です。1971年11月発売、2枚目のオリジナルアルバム『人間なんて』から「結婚しようよ」。

Rolling Stone Japan 編集部

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