高木祥太が語る、一平くんとの対話から見えてきた「BREIMENの原点」

左から高木祥太、能勢一平:Photo by renzo masuda(GROUPN) Hair and Make-up by Riku Murata

BREIMEN・高木祥太が話を聞きたい人を招いて対話する連載『赤裸々SESSIOONe presented by Rolling Stone Japan』。前回はポルノグラフィティ・岡野昭仁とKing Gnu・井口理という豪華ゲストを迎えたが、今回お呼びしたのは能勢一平(39歳・一般男性)。「え、誰?」と思ったあなた、正しいリアクションです。そもそもこの企画は「どんな人にもドラマがある」「いろんな生き方がある」という高木の人生観やBREIMENの音楽の根底に流れる人間愛をもとに、社会的立場や肩書き、職業など関係なく様々な人との対話をお届けすべくスタートしたもの。

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今回は高木が小学生の頃から多大なる影響を受けてきた“一平くん”の常識から少し逸脱した人生をお伝えする。二人の対話の中では高木の最たる原点に触れることができて、これまでのインタビューでは見えてこなかった視点から「なぜ彼が今BREIMENという音楽をやっているのか」を知ることができた。

※この記事は現在発売中の「Rolling Stone Japan vol.21」に掲載されたものです。



「世の中の仕組みから解脱して生きている人」

高木 一平くんは、お兄ちゃん的な存在になるのかな。俺が小学6年生……いや違う、もっと前?

一平 少年時代だね。

高木 2、3年生くらいか。一平くんはそのとき何歳?

一平 20歳くらい。

高木 もう40になった?

一平 3月で40になる。会ったとき、祥太は礼儀正しいメガネっ子サッカー少年だった。

高木 一平くんの今の肩書きって何になるんだろうね?

一平 何者でもないんですけど(笑)。

高木 みんな何者でもないからね。

一平 まあ、株式会社MIONの取締役。

高木 それは何をやってる会社なんですか? 俺は知ってるんだけど……でも人って、なんとなくの認識で繋がってるじゃん? だから意外と一平くんが今何をやっているのかって俺も説明できない。

一平 そうだね。今は音楽のレコード、楽器、オーディオを売ったり。最初はTechnicsのターンテーブルとかギターをドイツに輸出していて。祥太にもそこでお手伝いしてもらったよね。

高木 バイトしてた。お金なさすぎて(笑)。今回「赤裸々SESSIOONe」に一平くんを呼びたいと思ったのは、いつもよくしゃべってる人から改めてカメラを置いてかしこまった感じで話を聞くと、意外と俺が知らなかったその人を知れることがあるなと思ってて、その基準でいいなと思ったのが一平くんで。一平くんとは本当に長い付き合いだから改めて話を聞いてみたいなと思ったのと、一平くんは肩書きも仕事の歴史も謎じゃん?

一平 俺もわかんない(笑)。

高木 そうだよね。今でこそ取締役になってるけど、俺的には世の中のいろんな仕組みから解脱して銭を稼いで生きている人というか。いわゆる日本社会の生き方みたいなものと、俺らも乖離してるしこの「山一」(高木の兄弟や友人など仲間たちが集まる場であり、本企画の撮影場所。詳しくは「Rolling Stone Japan vol.19」「Rolling Stone WEB」掲載の「赤裸々SESSIOONe vol.0」にて)に来てる人みんな乖離してるんだけど、その中でそれを会社化してやってるのは俺の周りで一平くんくらいだから。しかもなんなら今給料を払ってる。払ってる相手も、俺の周りの脱線してる人。それもすごいと思うし、話を聞いてみたいと思ったという感じかな。

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