元乃木坂46・中元日芽香と手島将彦が語る、メンタルヘルスを含めたアイドル論

中元日芽香(左)と手島将彦(右)

2021年に入り、ますます重要性を増している「アーティストのメンタルケア」。日本では2019年、音楽学校教師で産業カウンセラーの手島将彦が、書籍『なぜアーティストは壊れやすいのか? 音楽業界から学ぶカウンセリング入門』を上梓。洋邦問わず、ミュージシャンたちのエピソードをもとに、カウンセリングやメンタルヘルスに関しての基本を記し、アーティストやその周りのスタッフが活動しやすい環境を作るべきだと示した。そんな手島将彦とともに、アーティストとメンタルヘルスに関して考える対談連載。今回のゲストは元乃木坂46の中元日芽香。

乃木坂46を2017年に卒業し、心理カウンセラーとして活動を開始した中元日芽香。現役アイドル時代には自らも適応障害による不調を抱えたこともあった。元アイドルという肩書きがあるからこそ理解できる承認欲求や、結果と過程の間で大事なメンタルのバランスについて、心理カウンセラーとして語ってもらった。

ー中元さんは現在、乃木坂46を卒業して心理カウンセラーをやられていますが、現役時代ご自身でもメンタル面でつらさを抱えていらっしゃいましたか?

中元日芽香(以下、中元):楽しいのは本当なのですが、途中から自分のネガティブな感情に蓋をして、体が動いているならオッケーみたいな感じでやっていました。振り返ると、自分で自分の症状を認めて対策をしていたら、休業や適応障害の診断が下りるまでに至らなかったのかもしれないと思うこともあります。何十人もの女の子たちと一緒にいると、ストレス発散が上手な子もいるし、この子悩んでいるのかな、大丈夫かなって心配になるような子もいる。そういう状態で、いろいろなことをキャッチすることもありました。

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