TETSUYAが語る、ソロ20周年での若返りと楽曲制作における哲学

TETSUYA



-それにしても、パッと聴いて「あ、良いな」と感じる楽曲をこれだけ多種多様なレパートリーで生み出し続けられる才能は尋常じゃないと思います。目指しても作れるモノじゃないというか。

ウチの父とかそんなに音楽に詳しい人ではないんですね。そんな父でも「あの曲、ええな」と言ってくれたりするんですけど、そういう音楽に明るくない人でも「良いな」と思えるモノを作りたいだけなんです。音楽好きのマニアックな人にしか理解されないモノを作ってもディズニーランドにはならないので。アーティストって便利な言葉で「これが分からないおまえが悪い」って言い切っちゃえば、それでアーティストになれるじゃないですか(笑)。でも、僕はそういう感じが好きじゃないんですよ。あと、自分が音楽を売る側のスタッフとしての脳も持ち合わせているので、だから今回のアルバム『STEALTH』みたいなモノが自然と生まれてくるんだと思います。

-聴いてくれる人が楽しんでくれなきゃ意味がない。その想いが人一倍強いんでしょうね。

僕は曲なんて誰でも作れると思っているんですね。この話をすると「え、そんなのなかったよ」って言われるんですけど、僕の中学では音楽の授業で作曲の授業があったんですよ。宿題で「曲を作ってきなさい」って先生に言われるんです。だから「作曲なんて誰でもできるでしょ? 義務教育で習ったでしょ?」と思っていたんですけど、この話をすると毎回驚かれるんですよ。なので、僕の中学の音楽の先生はちょっと変態だったのかもしれません(笑)。でも、その影響で今でも「曲なんて誰でも作れる」と思っていて。ただ、良い曲を作れるかどうかは別なんですよね。誰でも作れるからこそ、良い曲じゃないと意味がない、だから僕は「これじゃ弱いな」とか「サビが弱いな」って思ったら、ちゃんと突き刺さるまで頭使ってひねり出して、必ず強力なメロディを生み出す。それは自分に義務付けています。



-ゆえに『STEALTH』も強力なメロディだらけのアルバムになっていると。ちなみに、過去の作品と比べてどんなところに変化や進化を感じたりしましたか?

ラルクの結成から数えて30年経っているので、曲作りも時代と共にいろいろと変わってきて。自分の中でもコツみたいなものはどんどん掴めてきているので、より楽しんで作れています。「この世の中にないモノを僕が生み出している」って考えたらすごく光栄だし、自分でもすごいことをやっているなと思うし。0から1を作るという、いちばん大変で、いちばんすごいことを自分がやれている。それは楽しいし、幸せですよね。どんどんその想いが大きくなっているのは、今回のアルバム『STEALTH』を聴いていても感じますね。で、それを聴いて、すごく気に入ってくれる人がいて、「影響を受けています」と言ってくれる人もいろんなところにいる。本当に有り難いなと思います。

Rolling Stone Japan 編集部

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