小田和正特集、PAエンジニア・木村史郎とライブや作品の歴史を語る



田家:史郎さんが選ばれた4曲目「君のこと」です。2011年のアルバム『どーも』の1曲目でした。ギターだけ。

木村:ギターだけなんですよ。このかたちでやるとは思いませんでしたけど、いいですね。

田家:このツアーは本来3月26、27日の静岡エコパアリーナで始まる予定が、震災で延期になった。

木村:そうですね。違う場所から始まっているんですよね。

田家:長野のビッグハット。で、8月から9月にかけてドームツアーがあったりというピーク感のあるツアーでしたね。

木村:ドームは大変ですね。まあ、音楽をやるところじゃないですね(笑)。要するに音が反射してくるんですよ。実際スピーカーから出た音を聴いていればいいんですけど、それに回ってきた音があるから、やっぱりどうしてもすっきりしないというか、濁っちゃうというか。アリーナぐらいまでが音楽できるかなって気がします。ショーはできるかもしれないけど、音楽はどうなんだろう。

田家:特にこういう曲はそうかもしれません。小田さんがこんなふうにギター一本でというのは初めてみたいなところがあるんでしょう。

木村:初めてですね。言葉がスッと入ってきましたね。他のものが入ってないから。

田家:ピアノの弾き語りはイメージする人も多いでしょうけど、こういう生ギターだけの弾き語りはあまり。

木村:記憶がないですね。

田家:リハーサルのときの小田さんはどういうふうに?

木村:とにかく自分の体に入れるために千本ノックですね。とにかく繰り返す。

Rolling Stone Japan 編集部

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