小田和正特集、PAエンジニア・木村史郎とライブや作品の歴史を語る



田家:木村史郎さんが選ばれた6曲目『early summer 2022』から「ナカマ」。師であり、同胞でもあるということがナカマということに象徴されているんでしょうね。

木村:そう思いたいですね(笑)。

田家:仲間感は当然あるわけですもんね。

木村:バンドのときもそうでしたけど、その人たちを盛り上げたいというのがあるから、僕の手段としては音で盛り上げる。楽曲を良くしてというか、ある程度CDとかレコードは自分たちが求めているものになっているじゃないですか。それをライブでやるときにそれ以上のものにしてあげられたらなとは思っていましたね。

田家:ツアースタッフというのはどのくらいの規模なんだろうと思ったりもしたのですが、今は何人ぐらいで? 例えば、11トントラックが何台みたいな。

木村:スタッフは86名でトラックは18台。

田家:18台!? すっごいなあ。

木村:あと、現地で調達する機材やスタッフもいます。

田家:まだこれ以外に現地のスタッフもいるんだ。

木村:そうです。

田家:そういうスタッフの中で70代は小田さんと史郎さんぐらい?

木村:いや、照明の佐々木さんが僕より年上で、小田さんと1つ違いかな。

田家:すごいなあ。74、73、71っていうことになるわけですね。小田さんはツアー中に75歳になるわけで。

木村:やっぱりすごいですね。あの時間と空間を動き回って歌う。体力は相当なものだと思うんです。

田家:相当ですよね。歳が近いのでよく分かりますけど(笑)。共に戦ってきた感覚はおありになりますか?

木村:戦ってきたという感覚はあまりないですけどね(笑)。

田家:もっと楽しい時間を過ごした感じですか?

木村:うん、楽しんでやれたのはありますね。

田家:この先ツアーは夏を越えて秋を過ぎるまで続くわけですが、どんなツアーになっていくでしょう?

木村:段々と良くなっていくと思います。ツアーの体にまだなってないと思うので、徐々に徐々になっていくんじゃないかと思いますね。

田家:史郎さんの中での最大のハードルってなんですか?

木村:どこの場所でも同じ音で聴かせるというのは叶わないことですけど、自分ができる努力は精一杯しようと思っています。

田家:日本の音楽シーンの中で小田和正さんはかけがえのない人なんでしょうが。

木村:詞がすごく分かりやすいというか、スッと入ってくるというか。で、やっぱりメロディとハーモニー、何より声が素晴らしいと思います。

田家:それは1番そばでお聴きになっているわけですからね。そういうことは今回のツアーでは楽しむことができると。

木村:そうですね。一生懸命歌っているので、私は一生懸命それをフォローします。

Rolling Stone Japan 編集部

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