ミッキー吉野、70歳記念アルバムを本人とともに語る



田家:トップ10ヒットで30万枚。依頼されたときにどう思われました?

ミッキー:コマーシャルは最初から決まっていたので、大サビから流れるというのがあった。まずはそこを作ろうと思いました。〈歩くほどに〉、〈変わった〉ってあるじゃないですか。そこを先に作ったんです。サビに持っていくには何がいいかとBメロを作った。さらにそこに行くのにAメロという、逆の作り方をしたんです。

田家:CMだからできたみたいなところがあるんですね。

ミッキー:そうですね。これで1番うれしかったのが当時のナベプロの渡辺晋さんがすっげー喜んでるんだよね。このアレンジでシングルとしてできて、わりとゴージャスなノリもあるじゃないですか。

田家:当時、ナベプロって帝国でしたから、そういう身構え方はありました?

ミッキー:別に僕はあまりなかったですね。カップス時代、インディペンデントな形だから、どこともちゃんと仲良くやってたんです。ホリさんの方も。カップスの頃はジャズ喫茶が中心ですから、そうするとホリプロ系とかナベプロ系とか、東洋企画系とか、いろいろあるんですよ。全部出ていたのがザ・ゴールデン・カップスですから。日劇はあれだったんですけど。

田家:所謂70年代にあっち側、こっち側みたいなふうに言われている中にもいなかったんですね。

ミッキー:わりとそうですね。

田家:そういう自由なスタンスも未だに繋がっているのかもしれません。

Rolling Stone Japan 編集部

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