大江千里が今だから語りたいマイ・ソング、デビューから87年までを本人と振り返る



田家:明日のライブではこの曲をおやりになるわけですよね?

大江:ライブはジャズアレンジver.でやる予定です。当時は大江千里のブランディング作りに一生懸命でしたね。学生の時から自分がどういうアーティストになりたいのかを24時間考えたり。自分のリアリティは関西学院にあった。中央の芝生で上半身裸になって夏は日焼けをして「キリスト教学どうするよ、じゃあ代返しといて」なんて言いながらね(笑)。そういう時間がこの曲には詰まってますね。

田家:当時どなたも思われたと思うんですが「ワラビー」ってなんだと(笑)。僕もそう思いました。

大江:「ワラビー」って、イギリスのブランドの靴のことなんですよ。

田家:東京の学生は知らなかったんじゃないかな。

大江:僕も高くて買えなくて、そういう自分の憧れ目線で書きました。

田家:実は一昨日、自分の仕事場に積み上げてある十何年間開けていないダンボールを何気なく開けたんです。そしたら『WAKU WAKU』のアナログ盤が出てきた。帯が付いてまして、キャッチコピーが「あなたの手の届くところにいる、今一番素敵な男の子」。

大江:いやぁ〜こういうキャッチコピーの時代ですよね。一番素敵な男の子がこれだけ毒舌かって思うけど(笑)。でもそんなイメージでしたよね。

田家:林真理子さんがコピーを書いたという話もありましたが、その話はまた後ほど。

Rolling Stone Japan 編集部

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