BAND-MAIDが踏み出した世界征服第2章、コロナ禍を経て完成させた新作EPを語る

ー体力を使うという点でいくと、AKANEさんは収録曲の中で特にドラムが大変だった曲を挙げるとしたらいかがでしょう。

AKANE:しんどいと思ったのは、1曲目の「from Now on」です。テンポも速いですし、突っ込みまくっているので、どこで息を吸っていいのかわからなくて過去1難しい。

SAIKI:その記録を毎回更新しているんですよ(笑)。

AKANE:フレーズ的に難しいのは「Balance」ですね。8部音符、16部音符、3連複って出てきて、各楽器でセクションの切り替えがあるのが難しいです。レコーディングでも、ノリを切り替えるのに苦戦しました。「Balance」はセクションごとに録り直した箇所もあります。1回ワンコーラスでノリをつかんで、直したいセクションに戻ってっていう録り方をさせてもらいました。


AKANE(Dr.)

ーSAIKIさんの作詞曲「Corallium」と「HATE?」についてもお聞きしたいのですが、真逆といってもいいくらい内容が違いますよね。「Corallium」では「君の居ない未来なら ah 生きていけない」と歌っていて、「HATE?」では「二度と顔も 見たくないや」という歌詞が描かれています。

SAIKI:「Corallium」は、海が怖いっていうのをコロナ禍のときに実感しまして。

小鳩:「Corallium」ってラテン語で珊瑚って意味なんだっぽね。珊瑚が海の深いところから上を見る感じって言っていたっぽ。水面を見上げているときの気持ちになって書いたって言ってましたっぽ。

SAIKI:「Corallium」は『Sense』のシングルにカップリングで入れた曲なんですけど、そのときは結構恋愛っぽい曲を書きたくて。「溺れたい」って言葉を使いたかったんですよ。それでいっぱい入れたのは覚えています。「HATE?」は、むかついていた……。


SAIKI(Vo.)

―むかついてた?

SAIKI:ちょうどその頃に、世間で不倫のニュースが多くて。晒されて可愛いそうという気持ちと、パートナーを裏切るような人ってもんは……っていう気持ちで書いた記憶があります。

小鳩:それを知って読むとちょっとやだっぽ(笑)。

SAIKI:でも、それは本当のことで。そのときすごくひどかったから。全部それを込めたわけじゃないですけど、要素として入れさせてもらいましたね。

小鳩:インスピレーション源はそれだったっぽね。

SAIKI:ずっと家にいたので外の環境を知ることがないっていうのと、ニュースを見るとそんなのばっかりだったんで、どうなってんの日本!?みたいなのもありました(笑)。

Rolling Stone Japan 編集部

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