岡村靖幸『yellow』、当時のプロモーターと未だ得体の知れない才能について語る



田家:「J-POP LEGEND FORUM 再評価シリーズ 第1弾」11月16日に初めて4枚目のアルバム『家庭教師』がアナログ盤として発売される岡村靖幸さんのEPIC時代を辿る1ヶ月。今週はパート2。1987年の1stアルバム『yellow』について当時のプロモーター、現在は音楽制作事務所ニューカムの代表取締役西岡明芳さん。そして、現在の担当ソニー・ミュージックダイレクトの福田良昭さん。お2人をお迎えしてお送りしました。流れているのはこの番組の後テーマ、竹内まりやさんの「静かな伝説」です。

どのアーティストにも言えるんですけども、デビューアルバムにはその人の全てがある。いろいろな要素が混在した形でそこに収められている。岡村さんの『yellow』もそういうアルバムだったなと、あらためて思ったりしております。そういういろいろな要素があるというのは、当時はなかなか見えてこないんですよね。その後の活動があって、あ、それがここにあったんだとか、ここから始まったんだとか、ここからずっと流れてくるんだと分かってくるわけで、その時は単にいろいろな要素が入っているという聴き方しかできなかったりするのかもしれない。

福田さんは悔いがあるとおっしゃってましたけども、メディアの中にいた1人として、私も強くそんなことを感じながら今月臨んでおります。彼が音楽に対して持っていた野心とか、純粋な気持ちとか、世の中に対して思っていたことや世の中への違和感とか、そういう生真面目な視線みたいなものが随所に見ることができて、『yellow』というアルバムは本当に意味があるのではないかと思いますね。さっきちょっと話しましたが、デビュー前に観た渋谷公会堂はいっぱいになってなかったんですけど、その時に巨大な原石という、安っぽい言葉しか思い浮かばなかった自分のことも振り返りながら、EPIC時代の5枚を今だからこそという気持ちで来週もお送りしてみようと思います。来週は2枚目のアルバム『DATE』。ゲストは今日のお2人であります。


左から、福田良昭、西岡明芳、田家秀樹



<INFORMATION>

田家秀樹
1946年、千葉県船橋市生まれ。中央大法学部政治学科卒。1969年、タウン誌のはしりとなった「新宿プレイマップ」創刊編集者を皮切りに、「セイ!ヤング」などの放送作家、若者雑誌編集長を経て音楽評論家、ノンフィクション作家、放送作家、音楽番組パーソリナリテイとして活躍中。
https://takehideki.jimdo.com
https://takehideki.exblog.jp

「J-POP LEGEND FORUM」
月 21:00-22:00
音楽評論家・田家秀樹が日本の音楽の礎となったアーティストに毎月1組ずつスポットを当て、本人や当時の関係者から深く掘り下げた話を引き出す1時間。
https://cocolo.jp/service/homepage/index/1210

OFFICIAL WEBSITE : https://cocolo.jp/
OFFICIAL Twitter :@fmcocolo765
OFFICIAL Facebook : @FMCOCOLO
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Rolling Stone Japan 編集部

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