Broken Kangarooが語る、“架空のサントラ”からスタートした生きるための音楽制作

―音楽と映像が常に生活と共にある?

そんな感じです。旅行をするときも、移動している瞬間が好きなんです。音楽を聴いて移動しているその景色をMVにして、自分だけの世界を作るのが好きなので、いつも音楽と映像のことばかり考えてます。

―集団が苦手ということでしたけど、自分が作る音楽や映像を通して、世の中とつながっているような感覚ですか。

自分の作品がどういう風に世の中とつながっていけるのかという答えがまだ出せていなくて。自分が好きで作ってきた作品で、どういう影響を自分以外の人に与えて行けるのかということに、すごく興味があるんです。それはこれから見つけたいと思っています。

―「水平線」が、2020年10月29日(10月22日~10月28日集計分)のSpotifyバイラルチャートで1位を獲得していますが、これはBroken Kangarooの音楽が多くの人の共感を得たということだと思います。ご自身はどう受け取っているのでしょうか。

ライブをほとんどやったことがないので、自分の曲を聴いてくれている人がまったくイメージができなくて、ある日突然ケタが増えたという感じでした。僕は1人で音楽を作っているのは好きなんですけど、孤独でいることは苦痛を感じているみたいで(笑)。「聴いてくれる人がどこかにいるらしい」ということが具体的な数字で出たときに、その孤独感が和らいで、すごく嬉しかったですね。涙が出そうになりました。

―「水平線」は、「RO JACK 2020」で入賞もしているんですね。

やっぱり、何かに応募しないと始まらないと思ったので。応募したのは初めてだったんですけど、入賞を頂けて、それもすごく支えになりました。それまで何者でもなかったけど、カッコつけられるようになったというか(笑)。「ちゃんと音楽をやってる」って言えるようになった感じですね。

Rolling Stone Japan 編集部

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