私立恵比寿中学が語る、デビュー10周年「エビ中」ならではの多様性の広がり

新メンバーの躍進

―あのライブは本当によかったですよね。3人がすっかりグループに馴染んでいる姿にびっくりしました。傍目には、新メンバーがすごい勢いで“私立恵比寿中学になっている”ように見えるんですけど、メンバーから見てもそういう感覚はありますか?

安本 ありますね! 私たちが新メンバーと同じ年代の頃は、さっき和香が言ってたみたいに歌詞の意味を考えようとしてもわからなくてアドバイスを聞いてたぐらいなのに、3人は自分でちゃんと理解して「じゃあ、こうしよう」って考えられてるので本当に頭のいい子たちだと思うし、吸収も早いんだと思います。自分もこういう子たちと接しているなかですごく刺激をもらってて、改めて「エビ中って何が魅力なんだろう?」「この曲のどこに魅力があるんだろう?」ってさらに深堀りしていくようになりました。だからこそ、既存の6人のメンバーもエビ中に対して、楽曲に対して、向き合い方が深くなっているので、3人の成長とともに私たちも成長のヒントをもらってると思いますね。

―やっぱり、3人から受ける刺激は大きいんですね。

安本 人としても成長させてもらってると思います。

―人として、というのはどういうところから?

安本 たとえばカホリコ(小林歌穂と中山)だったら、今まで最年少だったふたりが後輩を迎えることでひとつ大人になって。「後輩を迎えることとは何か」って考えることですごく変化しているのを感じます。

―なるほど。

安本 そうやって立場がひとつずつ上がっていくのをほかのメンバーを見ていても感じます。最年長の真山は最年長としての在り方がすごく変化してるし、ほかのみんなからも年頃の女の子がどんどん大人になっていくのを感じるし、自分に対しても感じるし、そんな空間にいるのが面白いなって思います。

―中山さんは後輩ができてどうですか?

中山 私が加入したときは彩花ちゃんが教育係としていろいろ教えてくれたので、今度は私が新メンバーに教えてあげたいと思って、新メンバーが加入したときに教育係に立候補したんです。でも、実際はやっぱり難しいこともあって。自分は「ここはこうだよ」ってしっかり教えてあげられるタイプではないので、教育係になりたいとは言ったものの初っ端からひいちゃった部分もあって。でも、そういうことがあったからこそ「自分がやるべきことはなんだろう」って考えることができたのでいい期間だったと思います。

―安本さんがしっかりカホリコのおふたりを教えてきたことがちゃんと受け継がれているんですね。

安本 そ、そうなんですかねぇ? 私、なんにも教えてないんですけど……!

一同 (笑)

中山 彩花ちゃんはメンタル面で支えてくれて、ダンスとかはひなたちゃんも一緒に教えてくれました。私はメンタル面を支えてくれた彩花ちゃんみたいになりたかったんです。

―それは安本さんとしても教育係をやってきた甲斐がありますね。

安本 教育係をやってきたことで、ふたりを成長させたことよりも自分が成長できたという手応えのほうが大きかったのでふたりにはすごく感謝していたんですけど、こうしてふたりが後輩をもったときにやっと「自分はエビ中の一員としてちゃんとふたりに何かをあげることができたんだな、ちゃんと使命を果たしたんだな」って実感できて、それは純粋にうれしいです。

―いい話ですねえ……。

全員 (笑)

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