1「Spring Day」(2017年)「Spring Day」の“会いたい”という歌詞のように、もっともシンプルなフレーズは、時折もっとも複雑な感情を表現することができる。このパワーバラードを歌うBTSは、終わらない冬に捕われながら、独白のような内省と感動的なメロディーが織りなす悲しみと募る想いにひたる。“まるで冬のようさ/どれだけ降れば春の日がくるのだろう”とRMがラップする。「Spring Day」の歌詞には、2014年のセウォル号沈没事故の犠牲者に対する想いが綴られていると言われているが、その永続的なメッセージには国、文化、言語を超越する普遍的な感情も込められている。“また朝は来るのさ/どんな夜も、どんな季節も/終わりは来るから”という終盤の歌詞にもあるように、BTSは私たちに希望の“つぼみ”を与えるために花々の咲く庭園をつくり上げたのだ。—N.M.
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『Rolling Stone India Collectors Edition: The Ultimate Guide to BTS 日本版』※Rolling Stoneインド版のスタッフが編集した「BTSスペシャルブック」
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